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高精度3Dプリント技術によるマイクロ流体への応用

公開日: 2022.03.28

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マイクロ流体

【目次】

  • 1. マイクロ流体に求められる設計要件
  • 2. 従来の加工方式と3Dプリンターの課題
  • 3. PμSL技術(3D積層造形)の優位性

COVID-19の世界的大流行が続く中、多くの医療・製薬企業が高性能かつ低コストの診断技術を求めており、精密マイクロ流体技術がますます注目を集めています。マイクロ流体関連製品はすでに医療、バイオ、ヘルスケア業界で広く使用されており、環境モニタリングや食品、農業研究などの分野への応用も拡がってきています。


マイクロ流体工学に基づくラボオンチップ(LOC)技術により、フェムトリットル(1/1015ml)程度の極めて少量の液体を用いて効率的にアッセイを自動化することが可能になります。この技術を用いることで、 DNAやRNAのシーケンシングを迅速かつ安全に、そして低コストで行うことができます。しかし、マイクロ流体技術にはまだ多くの課題があります。

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1. マイクロ流体に求められる設計要件

より効率的な検査を実現するために、マイクロ流体における流路径は100μm以下、あるいは50μm以下が望まれ、小型化だけでなく、より長い流路、同じ面積に多くの流路を配置することが望まれています。


従来のマイクロ流体工学では、伝統的な加工方法によって、すべての流路が同一平面上にある2次元流路に限定されていました。 しかし、空間内の3次元流路は、マイクロ流路の機能を大幅に向上させることができ、アプリケーションによっては、特定形状のマイクロ流体も求められています。


また、マイクロ流体工学は生物学や医療など幅広い分野で使用されているため、加工材料にも多くの要求があります。例えば、生体適合性や従来の滅菌・消毒工程に耐えるなどの性能を備えた材料が求められています。


2. 従来の加工方式と3Dプリンターの課題

マイクロ流体の製造方法としては、CNCやフォトリソグラフィーが一般的です。 しかし、いずれの方法も通常、面倒など手作業が必要です。 例えば、表面に配置された2つの流路を手作業で接着し、内部チャンネルを作る必要があります。 この方法は、操作が困難で、コストも時間もかかるだけでなく、非常にシンプルな構造しか作れないため、増え続ける要求に応えることが難しいのです。


現在、一部の企業や研究機関では、マイクロ流路を製造するために3Dプリント技術を活用し始めています。 3Dプリンターならではの利点を活かして、より複雑な流路や形状を製作することができるようになってきています。 しかし、通常の3Dプリンターでは、精度やスピードの面で満足する結果がなかなか出せません。 例えば、一般的な光造形方式DLP(Digital Light Processing)は、精度に限界があるため直径200μm以下の流路を作ることは難しく、TPP(Two Photon Polymerisation)印刷技術は、ナノレベルの精度を実現することができるものの、印刷速度が遅く、かつ、造形面積が限られているため、マイクロ流体への応用は難しいのが現状です。


3. PμSL技術(3D積層造形)の優位性

2μm(130/230シリーズ)、または10μmの精緻な光学解像度(140/240シリーズ)、そして100mm×100mm×75mmの大きさまで造形が可能(240シリーズ)なラインアップを有するBMF独自のPμSL積層造形技術は、マイクロ流体加工市場に全く新しいテーラーメイドの製造ソリューションを提供します。 BMFの超精密技術により、設計者は50μmあるいはそれ以下の直径の流路を作ることができるだけでなく、従来の加工方法の限界を超えて、より高密度で大きなアスペクト比の流路を製作することができます。そして、精度の要求に加えて、2次元流路や螺旋状またはより複雑な3次元流路、特殊な外観形状などの製造も可能になります。


【目次】

  • 1. マイクロ流体に求められる設計要件
  • 2. 従来の加工方式と3Dプリンターの課題
  • 3. PμSL技術(3D積層造形)の優位性

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