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マイクロニードルの製造方法とは?製造過程で発生する課題と解決方法を解説

公開日: 2024.08.10

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【目次】

  • 1. マイクロニードルとは?その種類
  • 2. マイクロニードルの製造方法と特徴

極小の針を使用した投薬や成分のパッチ方法として、医療用とや美容用途で幅広く活用されているのが「マイクロニードル」です。


今回の記事では、マイクロニードルの種類やおもな製造方法とともに、製造面で発生しやすい課題と解決方法を解説します。


BMF Japan株式会社の「microArch®シリーズ」は、独自開発のPµSL技術(マイクロ3次元リソグラフィ技術)に基づき、2μm/10μmの優れた光学解像度と、±10μm/±25μmの正確な公差制御を実現し、「0.01mm~100mm」の範囲で精密な3次元微細加工が可能な3Dプリンターです。


従来の切削加工や金型では難しい複雑で微細な試作を実現でき、医療分野をはじめ、マイクロ流体、マイクロメカニクス、MEMS、科学研究など様々な分野で、精度や予算等、重視したいポイントに合わせた製品のご提案を行っております。高精度なマイクロニードルの試作や小ロットでの製造をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。


1. マイクロニードルとは?その種類

マイクロニードルとは

マイクロニードルとは直径または長さが1mm未満の極小(マイクロサイズ)の針のことで、「微細針集合体」とも呼ばれます。また、マイクロニードルが形成されたシートやチップ全体を含めてマイクロニードルを指すこともあります。


医療・美容分野のさまざまな用途で使用されており、今後より広範囲での活用が期待されています。


もともとマイクロニードルは注射針のように金属が使用されてましたが、金属アレルギーや針が折れたときの体内への影響などを考慮し、近年では樹脂や生分解性バイオポリマーが素材として選ばれるようになりました。


マイクロニードルの活用方法やメリットについては、以下の記事でくわしく解説しています。


マイクロニードルの種類

中実型マイクロニードル

中実型マイクロニードルとは、針に注射器のような穴(貫通孔)が開いていないマイクロニードルのことです。中実型マイクロニードルには、薬品の塗布方法によってソリッド型、コート型、溶解型に分類できます。


   種類                      特徴やメリット                                                デメリット
ソリッド型・マイクロニードルによって皮膚に開けられた穴の上部から、薬液を浸透させたパッチを塗布
・開いた穴は皮膚の持つ再シール化という性質によって自然にふさがる
再シール化をマイクロニードルによってコントロールできないため、希望する量の薬液を安定して入れる用途には向かない
コート型・マイクロニードル自体に薬剤が塗布されている
・マイクロニードルを刺入し一定時間静置することで、薬剤が皮膚内へ溶解し、薬剤を皮膚内へすばやく送達できる
・マイクロニードルの表面に薬剤を塗り、固定するため、少量の薬剤しか投与できない
・固定可能な薬剤しか適用できない
溶解型・薬剤を取り込ませたヒアルロン酸が原料の生分解性ポリマー溶液からつくられる
・刺入後一定時間静置すると、マイクロニードルが溶解し薬剤が皮膚内に送達
・マイクロニードルそのものに薬剤が含まれているため、コート型よりも多くの薬剤を投与できる
・溶解時間を変えることで長時間作用が可能
・薬剤を均一に分散させにくい
・マイクロニードルとして形成するために、十分な強度を持たせるられる薬剤しか適用できない
・必要な薬剤量に合わせてニードル本数調整が必要


中空型マイクロニードル

中空型マイクロニードルは、針に貫通孔が開いているマイクロニードルです。一般的な注射針のように皮膚に刺入した後、シリンジやポンプを使って薬液を皮膚内に送達させます。


マイクロニードルを通じて薬剤を投与または塗布できるため、幅広い種類の薬剤を選べるのがメリットです。送達したい薬液量が多いケースにも向いています。


ただし、薬液が皮膚の外側に漏れだしてしまうことがあり、適切な注入スピードで薬剤を送達させる技術が求められます。小さい針に極小の穴を開けるといった、製造上での高度な技術も必要です。


2. マイクロニードルの製造方法と特徴

マイクロニードルは今後多くの需要が見込まれる器具であり、さまざまな製造方法があります。マイクロニードルのおもな製造方法を解説します。


製造方法向いている向いていないコスト      期間
射出成形大量生産少量生産金型にコストがかかる金型の製作に数か月程度かかるが、金型完成後は早い
レーザー加工中空型マイクロニードルのみ中空型以外射出成形後に加工するため高い射出成形後に加工するため時間がかかる
充填成形溶解型マイクロニードルのみ溶解型以外成分ごとに開発する必要があるため高い成分に合わせた開発に数か月~半年程度、さらに量産に3か月程度
3Dプリンタ―小ロット・多種類の製造大量生産金型不要のためコストダウンが期待できる早い。数時間~数日程度


射出成形

射出成形は、同一形状の金属・プラスチック製品を大量生産したいときに向いている製造方法です。マイクロニードルの製造においても一般的な方法として活用されています。


マイクロニードルの形状に合わせ金型を作成し、加熱して溶かした樹脂などの素材を金型に送り込み、冷やして成形を行います。


また、金型の製作には、サイズや精度にもよりますが、数十万円~百万円以上かかることもあります。工期は数か月程度かかります。


マイクロニードルは使用する薬液の種類や量、対象者に合わせた形状を求められることも少なくありません。射出成形は、金型の製作コストや管理面での手間、工期の長さなどから小ロット制作には向かないことには注意が必要です。


マイクロニードルの製造を検討していてもコスト面がネック、複数の種類を製造したい等の課題がある場合、3Dプリンタ―による製造を検討することをおすすめします。


レーザー加工

レーザー加工は、おもに中空型マイクロニードルの製造に用いられている手法です。射出成形などで製造したマイクロニードルに、レーザーを使って薬剤を通過させる穴を開けます。マイクロスケールの針に必要な大きさの穴を開けなければならず、高い技術力が必要です。


技術力やノウハウはメーカーによって差があります。理想の形状や機能を持つマイクロニードルを製造するには、適切なメーカーの選定が重要です。


充填成形

充填成形とは、溶解型マイクロニードルパッチの製造方法のひとつです。混合して作ったマイクロニードルの原料となる液を、鋳型に充填して成形します。その後乾燥してゲル化させ、粘着シートに貼り合わせ、パッチ形状に打ち抜きます。


充填成形は、高品質の製品を製造するには確かな技術力が必要です。メーカー選定は慎重に行いましょう。


3Dプリンター

3Dプリンターによる造形は、特に小ロット、多種類のマイクロニードルの製造におすすめの方法です。金型の開発・製作が不要であり、開発期間の短縮やコストダウンが期待できます。


高精細・高精度3Dプリンタ―など、適切な機種を選定することが重要ですが、高品質のマイクロニードルを数時間~数日という短納期での製造が実現します。

引用:BMF Japan 株式会社


BMF Japan 株式会社の超高解像度3Dプリンター「2μmシリーズ」は、独自のマイクロナノ光造形「PμSL」技術により、数マイクロメートルから数百ナノメートルの解像度での積層も可能としています。

製品・項目超高精度3Dプリンター


microArch® S230

造形材料光硬化性樹脂、セラミック
最大造形サイズ50mm(L)×50mm(W)×50mm(H)
最小設置面積1720mm(L)×750mm(W)×1875mm(H)
設備総重量660kg
ファイル形式STL
認証CE


BMF Japan株式会社の「microArch®シリーズ」は、独自開発のPµSL技術(マイクロ3次元リソグラフィ技術)に基づき、2μm/10μmの優れた光学解像度と、±10μm/±25μmの正確な公差制御を実現し、「0.01mm~100mm」の範囲で精密な3次元微細加工が可能な3Dプリンターです。


BMFの超高解像度3Dプリンターなら、マイクロニードルのような微細な形状の製品も短時間、高品質に製造可能です。

以下の記事では、高性能3Dプリンタ―を多数紹介しています。

マイクロニードル 製造


また、いきなり3Dプリンタ―の導入はハードルが高くても、3Dプリントサービスを利用すれば手軽に試してみることができます。

引用:BMF Japan 株式会社


【目次】

  • 1. マイクロニードルとは?その種類
  • 2. マイクロニードルの製造方法と特徴

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私たちBMFは、製造業の常識を打ち破る超高精度3Dプリンターメーカーとしてグローバルに活躍する、新生ベンチャー企業です。BMFの3D造形技術は、マサチューセッツ工科大学が刊行するMIT Technology Review誌にて『世界の10大画期的技術』として認定。3Dプリントの大手メディア「DEVELOP3D」では、『2020年の製品開発を飛躍させる世界の新技術30』にも選出され、世界トップクラスの評価と期待を集めています。

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